オリジナル教材
中国語の学習者は良い学習効果を得るために良い教材がとても大切です。
良い教材とは文法ポイントの説明がクリアーで、例文や会話の内容も実用的です。
そのような良い教材を手にすれば学習者の不明確と感じられる点や行く詰まった悩みの部分など全部解消されることが出来ます。
当校のオリジナル教材はそのような良い教材の役割を果しています。
ここでは当校の日本人のためにオーダーメイドで作ったシリーズ教材の特徴と学習効果を紹介致します。
(一) 発音入門の教材(中検準4級目安)
分かり易く明解な発声法のコツ(声母、韻母、四つの声調)及び200以上の実用会話文を収録した、日本人のためのオリジナル発音教材です。
この一冊で中国語検定試験準4級に合格できる実力がつきます。
本教材は、豊富に収録された音の区別、声調の音節練習などを通して、学習者にしっかりと中国語の発音の基礎を築かせることにより、難しい中国語の発音、1600にものぼる中国語の音の聞き分けをマスターさせます。
また本教材のスペシャル教授法により、初心者でも中国語の子音(21個)と母音(38個)の発音コツを各15分で掴むことができます。
本教材の利用により、中検準4級~2級のリスニング試験では、高得点が期待できることでしょう。
また、発音学習の終了段階で、自分の名前、自己紹介、仕事の紹介、家族の紹介、シンガポールの簡単な紹介、中国語を習う理由など数多くの実用表現も身につきます。
簡単な自己紹介も通じない、中国語で上手く話せないなど、発音がマスターできずに中国語の学習に挫折した学習者にとって、やり直すための最適な教材ともなっています。
(二) 総合力アップの初級の教材(中検4級目安)
読み書きに強く、聴く、話す力が弱いという日本人の特徴に合わせて、その強みを伸ばし、弱点を強化する方針で作られた、日本人向けオリジナル教材です。
多くの学習者に共通した悩みは、中国語の文の仕組みが分からない事でしょう。
それゆえ自分で文章が組み立てられず、自由な表現ができずにいます。
本教材では、中国人の子供が国語を習う時と同じように、文の構成法や基本語順などの文法ポイントを分かり易く解説するとともに、そのポイントに関連する例文や会話文を大量に収録する事により、文法と会話を切り離すことなく、一体化して学べます。
言語の学習を建物を建てる行為に例えたら、当該オリジナル教材の最大の特徴は、建設済みの既存建物を見せてあげるのではなく、建物の建て方を一歩一歩に導くのです。
即ち、中国語の文の仕組みの基本構造の紹介から、長文を組み立てるコツまで教えるのです。
また、収録された800以上にのぼる会話練習文も、日本人が最も表現したい内容で組まれていますので、まさに自分の伝えたい内容を正確に伝えることが出来るようになります。
本教材の利用により、4級に相応する聴く力、書く力、読む力、話す力、訳す力が満遍なく鍛えられますので、中検4級に楽々合格できる実力が備わります。
(三) 総合力アップ中級の教材(中検3級目安)
この一冊で中国語の複雑な文の仕組みや文法ポイントが理解でき、日常会話だけではなく、中国語での細やかで、深いコミュニケーションが取れるようになります。
また、このオリジナル教材で学ぶことで、これまで学習してきた中で感じた疑問点がクリアになり、難しい口語表現や作文力も日増しについて来るため、中国語の学習の楽しみが、ぐんと広がります。
例えば、平易な新聞記事が読めるようになったり、中国語の映画やドラマも字幕を参考にしながら、ほぼ理解できるようになります。
本教材の利用により、3級に相応しい聴く力、書く力、読む力、話す力、訳す力が満遍なく鍛えられますので、中検3級に楽々合格できる実力が備わります。
(四) 総合力アップ上級の教材(中検2級目安)
合格率は20%を突破できないという難しい中検2級ですが、このオリジナル教材と新聞記事の読解により、当校では開校以来、80%の合格率を誇っています。
中検2級に合格できない原因はまず、学習者の学習方法、方向性の誤り、更には2級の難関を突破できるような効果的な教材に恵まれていないことが考えられます。
学習方法や方向性を誤ると、いくら努力しても予定された目標には到達できませんし、効果的な教材に恵まれないと、費やした労力の半分も効果が上がらないのです。
このオリジナル教材は難しい、理解しにくいと言われる文法ポイント「了」「把」「複雑な過去形表現」、「可能補語」、「結果補語」などを系統的に説明し、それに関連する多くの実用練習を収録しています。
各課の本文や会話文は中国の社会事情や人々の生活と密接に係わる内容を採用していますので、中国人と様々な話題で深く会話を楽しんだり、すぐ職場で使える表現も数多く覚えられることでしょう。
(五) その他のオリジナル教材
「文法大突破」、「情景会話」、「閲読と作文」などいずれも総合力(聴く力、話す力、読む力、書く力、訳す力)を満遍なく鍛える為の、分かりやすい解説、実用的な内容で構成されています。
皆様から大変好評を頂いており、本帰国される際に、殆どの生徒さんが「シリーズ・オリジナル教材をぜひ買って帰りたい」と要望されるほどです。
各オリジナル教材の概要は以下の前書と目次をご参照ください。
また、更に詳しい内容をお知りになりたい方は、ご来校いただければご説明さし上げます。
オリジナル教材を通しての学習のお蔭、当校の生徒さんは中検では、平均よりずっと高い点数で各級の試験にパスしています。
詳細は当校ホームページ「生徒さんの検定試験実績」の欄をご覧ください。
オリジナル教材を使用した生徒さんの声
今日は!ご無沙汰しております。
かつて受講生だった市橋です。
先生はお元気でいらっしゃいますか?
私は4月から経理として働いております。
中国語も続けているのですが、それほど上達はしていないと思います。
もしりんか先生の下で勉強していたら、、、と思うと悔しいです。
先生ほど素晴らしい先生&良いテキストは見付からないですね。
先生の教材は、本当に素晴らしいと思います。
文法の説明だけでなく、内容もとても面白いです。
お世辞ではありませんよ。
先生にお目にかかれる日まで頑張ります。
またシンガポールに行きたいです。
(元受講生 20代 オフイスレディー)
私はこの学校で学べ、本当に幸運だと思っております。
それは良い先生とその先生が作った素晴らしい教科書に出会えたからです。
授業内容は発音、文法の基礎を丁寧にしっかり教えて下さるので、語学に対して苦手意識があった私も、楽しく勉強しています。
(上原理恵様 20代 主婦)
中国語専門家の声
最初のものと比べたら、教科書の内容がどんどん充実してきて、とてもよい教材になっていると思います。
内容の良さはもちろんですが、カラフルで綺麗なテキストに仕上がってますよね。
こんなに手をかけたテキストを利用できて、生徒さんは幸せと思います。
(中国語教師・脚本翻訳家 知子T)
中国語文法難関大突破
中国語に限らず外国語の学習はビルの建築に似ています。
発音が基礎の土木工事、文法は建物の躯体工事、単語やフレーズが建築材料になります。
このうち学習者が辞書などを使って、自分の力である程度まで用意できるのは建築材料(単語・フレーズ)だけで、発音と文法は先生を通じて学ばなければなりません。
学習者は基礎工事(発音)が終わったら、次なる躯体工事に取り掛かる重要な段階に入ります。
文法は建物の躯体工事で欠陥工事を行えば、将来ビル全体に様々な悪影響が出てしまいかねないように、ここで文法をしっかり学ばなければ、常に間違い混じりの表現をしてしまったり、細かい意思の疎通ができなかったり、検定試験に合格できない、目標の資格が取れない等、せっかくマスターした発音も役に立たたず、学習に費やした時間も努力も無駄になってしまいます。
また外国語の学習においては、文法をどれだけ深く広く正しく学習するかによって、のちの表現力に大きな差が出てきます。
このように文法は重要なのですが、実際のところ中国語の文法ポイントは、日本語や英語と比べて数が多い上に複雑です。
また必ず例外があるため、その規則性をきちんと理解するのは難しく、多くの学習者は実践、応用の際に戸惑ってしまいます。
たとえば“中国語の文の基本構造”“中国語での呼び方いろいろ”“過去表現「是…的」と「了」の区別、「限定語」の使い方及び「的の省略」、「状況語の使い方」及び「地の省略」、「中国語の語順の拡大式」、「怎么の使い方」、「Yes」「No」の答え方”、“「不」と「没」の違い”、可能表現の“「能・会・可以」の区別”、“単語の正しい並べ方”、“複雑な数字表現”、“数量詞の種類とその使い方”、“把構文”の使い方、“被構文”の使い方、“有点儿と一点儿の区別”、“助動詞の使い方”等々、どれをとっても初級学習者を混乱させる文法事項でしょう。
本書は上記のような難しい文法事項も、日本語による分かりやすい解説を加え、文法ポイントを公式化した上で、さらに豊富な単語とフレーズを取り入れた数多くの応用会話練習を収録しています。
一部分の文法ポイントには応用会話と練習問題がついていて、これらの練習をこなして行く内に、学習者は自然と、文法的に正しく且つ豊かな表現を覚えられるでしょう。
さらに本書は教師の皆様にとりましても、生徒に分かりやすく説明ができる指導書としてご活用いただけると自負しております。
本書は学習者にとって理想的な書物を提供するために、作者の長年の理論的研究と教授経験を総括した上でまとめあげた言わば結晶です。
本書は拙著の「実践と進歩」と併用すれば更に幅広く、深く中国語を習得でき、良い学習効果を得る事が出来ます。
本書を活用し、皆様の中国語がさらに大きく飛躍できることを心より期待しております。
趙玲華
2005年11月24日
中検準4級に使う教材
私はよく中国語の勉強を「建物を建てる」と言う行為に例えて説明します。
発音の部分は土台を整える基礎工事、文法は建物の骨組みを構築する躯体工事、そして単語や決まり文句などのフレーズはその建築材料のようなものです。
しっかりした建物を建てたければ、まずはちきんとした基礎工事と躯体工事を築くのが絶対条件であるように、しっかりと中国語をマスターしたければ、きちんと発音と文法システムをマスターしておくことがとても重要な事なのです。
特に中国語の発音はどの国の言葉よりも音節が多く、更に四つの声調もあるなど音調の変化も複雑で、初心者にとっては、難関の一つとなっています。
この難しい発音を習得するために、全体の学習量の40%が費やされるほどです。
なぜかと言えば、音節が1600もある中国語の発音は正確か、間違いかがはっきりしているため、曖昧な発音では通じず、また微妙な音の違いで、意味が大きく違ってしまうからなのです。
例えば日本語の「先生」とう単語を発音する時、区域によって、「せんせい」、「せん せい」、「せん せい」という三種類の違う声調の発音がありますが、日本語は多少違った声調で発音しても、意味を通じるには支障が無いのです。
しかし中国語の「先生」の正確な発音は「lǎoshī」(声調3・1)でありますが、それを違った声調で発音すると、意味が全然違う単語になります。
「lǎoshí」(3声・2声)の漢字は「老石」で「石さん」という意味になり、「lǎoshi」(3声・軽声)の漢字は「老実」で、「おとなしい」という意味になり、「lǎoshì」(3声・4声)の漢字は[老是]で、「いつも」という意味になります。
更に怖いのは中国語学習の最初の段階で発音をマスターしておかないと、学習内容が進めば進むほど、通じない割合も増えてしまいます。
後で困らないためには、皆さんは最初の段階からしっかり発音の土台を築いて行くことが望ましいのです。
しかし数多くの日本人の中国語の初心者(経験者の中の挫折者も含む)が中国語を学ぶ際、まず悩むのがその発音の練習方法でしょう!
何故かと言うと、日本語の発音の種類は、五十音+濁音・半濁音・拗音・ん・ッなどを入れても全部で112しかないのに対して、中国語の音節の数は約400近くあり、さらにそれぞれの音節には4つの声調(アクセント)があり、トータルすると発音の種類は約1600にものぼります(本書の発声法編の「中国語と日本語の音節対照表」を参照)。
ですから日本人が中国語の全ての音を発音しようとすると、口の中の発声部位を母国語を話す時よりも15倍多く使わなければならないのです。
具体的に言いますと、今まで使ったことのない口腔内の部位を使ったり、力強く声帯を振動させたり、舌を巻き上げたり、聞いたこともない音とリズムを耳でキャッチしたり等々、どれをとっても初心者を苦しめ、混乱させ、挫折感を与える原因となります。
その結果、中国語の学習を諦める方も少なくないのです。
本書は私の15年間に渡る中国語教授の経験で得た様々なコツが網羅されています。
21個の声母(子音)は日本語や英語の音を借りるなど、特別な発音のコツを取り入れて、38個の韻母(母音)は、中国語独特な口の形の違いに従って、発音を整える分類法によって取りまとめ、その上日本語のカタカナも借りて説明を加えたのです。
経験者(挫折者)は勿論の事、初心者でも声母と韻母の発音のコツを各15分で掴むことが出来ます。
その上発音に関する理論的な説明と解釈も盛り込まれていますので、発音段階の学習ポイントとそのルールもよく分かるようになっています。
本書は発声法指導編、発音練習編、実践応用編の三部で構成されています。
<発声法指導編>には学習者から質問の多い「四つの声調の特徴」、「拼音字母の役割」、「声母と韻母の発声法」、「マンダリンと方言」及び「発音進捗表」などの内容が含まれています。
<発音練習編>の主な内容は「挨拶用語70例」、「応用会話」、「四つの声調練習」、「音の区別練習」、「音節声調の順番練習」、「理論知識」、「教室用語」となります。
最後の<実践応用編>には「日常会話200例」の他、入門のキーポイントや文法ポイントの説明がありますので、日常会話だけではなく、入門段階の中国語の文の基本構造も分かり、そのレベルの応じた応用会話や応用文の作成も出来るようになります。
つまり本書の内容と学習指導法をよく理解した上で、付属のCDを聞いて、練習、復習、宿題を行えば、誰でも挫折なしに、スムーズに中国語の発音をマスターできる上、入門レベルの文法知識が身につくのです。
更に本書の学習を終え、本書に出ている800以上の単語を覚えたら、中国語の検定試験準4級を楽にパスすることが出来ます。
本書が皆様の中国語発音や入門文法のマスターに大いに役に立つ事を心より期待しております。
趙玲華
幼児中国語初級
世界各国の言語の中で発音が一番難しいのは中国語でしょう。
音節の中の子音と母音の発音の難しさに加えて、さらにそれぞれの音節には四つの声調(アクセント)があり、このアクセントを少しでも間違えると、単語の意味が変わってしまうからです。
中国語には音節の総数が1600ほどあり、この難しい発音を大人になってから習得しようとするのは至難の技と言えます。
まず口の問題から説明しましょう。
大人の口腔内の筋肉はすでに硬くなっており、もともと日本語には音節が100程度しかないため、今まで使ったこともない口腔内の発音部位を駆使して、100から1600まで発音の種類を増やすことは大変な苦労を伴います。
耳(聞く力)の問題も同じです。大人の耳はすでに母国語の音が定着してしまい、それ以外の音をキャッチするのが難しくなっています。
しかし大人とは対照的に子供は音をキャッチする能力がまだ柔軟で、口腔の中の筋肉も発育中で固まっていません。
ですからどんなに難しい音でもすぐにキャッチでき、すぐにその音をマネして発音できます。
子供の内に中国語を学んで、日本語より12倍も多い音を聞き取れたり、話せたりできるようになっておけば、成長してからどの外国語を勉強しても発音の苦労をしなくて済むでしょう。
それは他のどのような外国語も中国語ほど発音の種類が多くないからです。
本書は子供の特質を分析、理解した上で、楽しく自然に中国語を学んで行くと言う主旨に基づいて、日常ミニ会話40例、有名な童謡・歌8曲、単語・フレーズ90個、人々によく知られている漢詩9首などで構成されています。
また発音を学習する段階における大人の学習者にとっても、すぐに役立つ単語や会話を身につけられるよい教材になっています。
皆様のお子様方が本書を通して、楽しく学びながら自然に中国語を身に付けていくことを心より願っております。
趙玲華
中検4級に使う教材
発音の学習を終えた皆様にとって、次のステップにおける学習ポイントは、語彙とフレーズを正しい文法で組みたて、マスターした正しい発音で、チャイニーズピーカーとコミュニケーションを取ることです。
中国語に限らず外国語の学習はビルの建築に似ています。
発音が基礎の土木工事、文法は建物の躯体工事、単語やフレーズが建築材料になります。
このうち学習者が辞書などを使って、自分の力である程度まで用意できるのは建築材料(単語・フレーズ)だけで、発音と文法は先生を通じて学ばなければなりません。
今皆様は基礎工事(発音)が終わり、次なる躯体工事に取り掛かる段階です。
躯体工事で欠陥工事を行えば、将来ビル全体に様々な悪影響が出てしまいかねないように、ここで文法をしっかり学ばなければ、常に間違い混じりの表現をしてしまったり、細かい意思の疎通ができなかったり、検定試験に合格できない、目標の資格が取れない等、せっかくマスターした発音も役に立たたず、学習に費やした時間も努力も無駄になってしまいます。
また外国語の学習においては、文法をどれだけ深く広く正しく学習するかによって、のちの表現力に大きな差が出てきます。
このように文法は重要なのですが、実際のところ中国語の文法ポイントは、日本語や英語と比べて数が多い上に複雑です。
また必ず例外があるため、その規則性をきちんと理解するのは難しく、多くの学習者は実践、応用の際に戸惑ってしまいます。
たとえば“中国語の「Yes」「No」の答え方”、“「不」と「没」の違い”、“過去表現「是…的」の使い方と「了」との区別”、可能表現の“「能・会・可以」の区別”、“単語の正しい並べ方”、“複雑な数字表現”、“数量詞の種類とその使い方”、“副詞「地」の省略とその使用”、“格助詞「的」の省略とその使用”、“中国語の文の基本構造「名詞述語文、形容詞述語文、動詞述語文」の肯定式、否定式、疑問型式”、さらに“中国語の文の拡大式及び状況語、限定語の詳しい使い方”等々、どれをとっても初級学習者を混乱させる文法事項でしょう。
本書は上記のような難しい文法事項も、日本語による分かりやすい解説を加え、文法ポイントを公式化した上で、さらに豊富な単語とフレーズを取り入れた数多くの応用会話練習を収録しています。
これらの応用会話練習をこなして行く内に、学習者は自然と、文法的に正しく且つ豊かな表現を覚えられるでしょう。
また各課は本文、新しい単語、文法ポイント、応用会話、ミニ辞典、すぐに役に立つ一言会話、練習問題で構成されており、学習して行くうちに聞く力、話す力、読む力、書く力及び訳す力を同時にレベルアップされ、すぐに実践、応用ができる内容になっています。
本書の学習の第十課を終えたら、学習者は楽々と中国語の検定4級に合格できます。
本書は学習者にとって理想的な書物を提供するために、作者の長年の理論的研究と教授経験を総括した上でまとめあげた言わば結晶です。
さらに教師の皆様にとりましても、生徒に分かりやすく説明ができる指導書としてご活用いただけると自負しております。
本書を活用し、皆様の中国語がさらに大きく飛躍できることを心より期待しております。
言葉(外国語)の学習は山登りによく似ています。
一つの山の頂上を目指して登り始め、その頂上に到れば、しばし休憩を取ったり、周りの景色を眺めて楽しむことができます。
意志が強い人は、その後も次の高い山、また次の高い山へと、その意志が続く限り登って行くでしょう。
そして最後までがんばれた人のみが最高峰の登頂に成功し、その流した汗と努力と引き換えに最高の景色を満喫し、大きな幸福感と充実感を味わえるのです。
中国語の学習には、最初に発音と言う大きな山があり、それを征服した後にも、初級文法、中級文法、そして最後には高級文法の山があります。
本書の学習を終えた皆様は、今ちょうど二つ目の登頂を果たした段階、具体的に言いますと、習った内容を実践応用してチャイニーズスピーカーと日常のコミュニケーションを十分に楽しめるレベルにあります。
この期に今一度、自分のどこが強いか、どこが弱いかを冷静に、よく分析し、次なる中級文法の山を征服して行く準備をしましょう。
外国語の上達には客観要因と主観要因が必要です。
客観要因とは、よい教授法、よい先生とよい教材に恵まれることです。
主観要因には5つの力があり、この5つを鍛えなくてはなりません。
1つ目は「語感力」、2つ目は「理解吸収力」、3つ目は「記憶力」、4つ目は「実践応用力」、5つ目は「努力」です。
同じ先生について同じ教材を使っても人によって上達に差が出るのは、その五つの力に差があるからです。
しかし上記の4つの力が弱くても、これを完全にカバーできるのが最後に挙げた「努力」です。
人より多くの努力をすれば、必ずや誰にも負けない、よい成果が得られるでしょう。
また外国語学習では誰もが「伸び悩み」の壁にぶつかります。
「伸び悩み」を解決するためには5つのポイントをつかむ必要があります。
1つ目のポイントは文法とキーポイントをさらに学習、理解すること。(そのためには母国語できちんと説明を受ける必要があります。)
2つ目のポイントは語彙やフレーズを増やすこと。
3つ目のポイントは習った単語やセンテンスをしっかり覚えること。
4つ目のポイントは習った単語やセンテンスを実際に使い、また応用すること。
そして最後の5つ目のポイントは更に高いレベルまで導いてくれる、よい先生を見つけることです。
これらの5つのポイントを分析して一番弱いところを強化すれば、「伸び悩み」の壁を越え、さらに大きく進歩できることは間違いありません。
皆様が正しい学習方法を理解して、効率よく且つ一生懸命努力して、各レベル毎にきちんとマスターされて行けるよう心より応援いたしたく思います。
そして更に上のレベルを目指される皆様には、著者の「応用中国語(中級文法)」もご活用くだされば幸に存じます。
趙玲華
「実践と進歩」中級/3級
中国語の難しさは、その音節の多さ、発音の難しさ、加えて、その文法の複雑さ、変化の不規則性にあると言えますが、もちろん他の語学同様、膨大な数の語彙や同義語間の微妙な意味の違いにも頭を痛める人は多いことでしょう。
これら全てが次から次へと中国語学習者を悩ませ、出口が見えぬ袋小路に追い詰めています。
『実践と進歩』の発音入門編では、中国語の発音に関する詳細な解説を行い、学習者が発音のコツ及び簡単な日常会話をマスターできるように工夫いたしました。
『実践と進歩』の初級編では、中国語の基本文法と語順を詳しく説明し、学習者が本書に従い系統的に学習を進めることにより、中国語の基本構造と初級の日常会話をマスターできるようにいたしました。
本作『実践と進歩』中級編では、さらに複雑な文法の要点、的確な単語の使い分け、語順及びその変化のルールを、学習者がきちんと理解できるよう、詳しく且つ系統的に解説しております。
中国語の基本語順は、「限定語・主語+状況語・述語+限定語・目的語」です。
しかし、目的語の前置、兼語文(1つの語が目的語と主語の2つの役割を兼ねている)、受身や使役表現、「把」構文、状況語と補語の補充し合う関係及び慣用句型等々、他にも複雑な文法、語順の難題があります。
それらの全てをこの教材で詳しく、明確に説明いたしました。
どの文法ポイントも、語順変化のルールも、皆様がきちんと理解し、学んだことが実践で生かせるよう、本教材には全ての課で、多くの例文、テーマ毎の日常会話を日本語の翻訳文とともに掲載していますし、理解、実践力の強化を図るために、文法要点や語順等の学習後には、関連する練習題も掲載しています。
また、各課のテーマ会話練習の日本語訳、副教材CDにより、リスニング、朗読、翻訳、対話の一挙四得の練習が行えるよう工夫されています。
本教材は、本文、本文の日本語訳、新出単語、文型、字句の解説、学習のポイント・注意点、文法、練習で構成されており、全部で1000以上の新出単語、約50にのぼる文法ポイントの説明、40のテーマ別会話が掲載されています。
この教材の内容をしっかり理解すれば、中国語の聞く、話す、読む、書く、翻訳の力が大きくレベルアップするだけではなく、中国語検定試験3級の合格圏内に楽々と到達できることでしょう。
この教材の学習を通じて、混乱していた中国語文法がクリアになり、且つ、中国語の実践応用能力が身について、皆様の中国語が飛躍的に上達されることを心から望んでおります。
趙玲華
2007年12月10日
中検2級と準1級に使う教材
中国語に限らず外国語の学習における発音(基礎工事)、文法(躯体工事)と語彙(建築材料)の建築構造関係及び各々の重要さについてはすでに私の発音の本や「実践と進歩」(初級)で充分紹介いたしました。
発音の学習と「総合力アップ初級」の学習を終えた皆様にとって、次のステップにおける学習ポイントは難しい文法ポイントのクリアと複雑な表現力を身につけることです。
外国語学習の中で一番難しいのはこの中級学習の段階だと言えます。
この段階の学習者は、初心者より基本知識があっても、上級者ほど理解力と実践応用力がついていません。
日常会話には問題はありませんが、もう一歩複雑な表現ができません。
難しくなって来た文法ポイントに対するきちんとした把握、増えて来た語彙やフレーズの上手なやりくり等、どれもこの段階の学習者を悩ませる問題です。
その上、日常的によく使う日本語はどのように訳したら的確な中国語になるのか?
どのように学習を進めたら自分の弱点が克服でき、強みが伸ばせるのだろうか?
等の伸び悩み感を抱くのもこの頃です。
以上の伸び悩みを解決する為に、本書では学習者がつまずきがちな「一点儿と有点儿」の区別、「因為」と「為了」の区別、程度補語「得」と可能補語「得」の使い方、中国語の複雑な「過去形表現」、「時間詞と時間副詞」の違い、「動量詞と時量詞」の使い方、「了」の使い方、「離合詞」の紹介、受け身表現、「把」構文等の文法ポイントとキーポイントを分かりやすく解説し、多くの例文を挙げた上、関連応用会話や宿題も多数備えています。
また各課の本文、訳文、新しい単語、文型と慣用句、トピック会話、応用会話、宿題等の各々の部分により、徹底的に文法ポイントの理解と把握ができるスタイルになっています。
さらに各課の最後に中国の社会状況を紹介する「豆知識」のパートがあり、最新流行用語が20個以上紹介されています。
本書は実生活や仕事に密接した本文、例文、応用会話等を取り入れていますので、その内容と関連表現を身につければ、すぐに活用ができ、周囲の人々とのスムーズかつ深いコミュニケーションがとれるようになるでしょう。
本書が皆様の伸び悩みの解決や総合力のレベルアップに大いに役立つ事を心より願っております。
趙玲華
2005年11月18日